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創り手たちのStory

Home > 創り手たちのStory #010 (株式会社エコアス馬路村)

#010 株式会社エコアス馬路村2013/02/26

やなせ杉の産地から生まれた驚きと洗練の「木のかばん」

自然溢れる高知県馬路村から発信

木とかばん。木と座布団。一見無縁な取り合わせで新たな価値を生み出し、国内外のファッション誌やバイヤーから注目を集めている商品があります。全国屈指の杉の産地、人口980人の高知県馬路村から発信されるインテリア雑貨ブランド〈monaccaモナッカ〉です。

材料のやなせ杉は、高知県の県木。全国に知られる銘木で、節の少ない薄紅色の材質と木目の美しさから、太閤秀吉の時代は京都の大仏殿に、近代になってからは薄くスライスして高級な天井板などに利用されてきました。

創り手である株式会社エコアス馬路村の創業は2000年。村の第三セクターで、馬路村の山の保全とやなせ杉の間伐材利用をテーマに、木のうちわやお皿など数々の加工品に取り組んできました。

「モナッカのかばんは、愛着を感じて手放せないという人が多い。手触りに安心するという人もいます。木のある暮らしが当たり前というライフスタイルを提案していきたい」と、総務企画課係長の山田佳行さん

「2001年に村内に加工工場を開設し、薄い木を金型で成型する技術を使って、まずはお皿、続いてうちわを売り出しました。しかし、どちらも単価が低く、薄利。お皿は木の良い香りがしますが、当時の消費者には敬遠されて苦戦しました」と総務企画課係長の山田佳行さん。

みんなが驚くおしゃれな木のかばん

まず材木を90〜95℃のお湯で10時間ほど煮込み、水分で柔らかくした状態で0.3mm、0.5mmの薄さにスライス。まるで野菜を削るようにスラリスラリと薄い板が出てきます

今ある材料と技術を用いて、もっと採算の取れる新商品を開発せねば。そう考え、模索していたときに、同じ高知県出身のデザイナー・島村卓実さんとの出会いがありました。

島村さんは、都内のアンテナショップで木のトレイを見かけ、硬い木をなめらかな曲線に成型するエコアスの技術に「こんなものは見たことがない」と驚きます。もともとふるさとのプロダクトを手がけてみたいという思いがあり、意気投合して共同開発を行うことになりました。

資金がないため、新たな金型はつくれません。今あるものでという制約のなかで、座布団やかばん、いす、照明器具、電卓などさまざまな試作品が完成しました。

 

スライスした木材を手作業で6枚重ね、金型がセットされた特殊な機械でプレスします

 

表面には美しい木目の板を選びます。ひとつプレスするのに12分ほどかかるため、1日にかばん20個分の材料しかつくれません

「とくにむずかしかったのは縫製です。縫製工場では、まず『木ですか!?』と驚かれます。しかもかばんなので、縫い目のきれいさも求められる。デザイナーが求める品質と現実の技術との折衝に苦労しましたが、みんなが思わず手にとりたくなるようなおしゃれなものをつくりたいと細部にまでこだわりました」と山田係長。

斬新さと日本の美を感じるデザインが海外で人気

 

5種類のカラーバリエーションがある〈あぐら用zabuton〉

 

スタンダードなビジネスバッグ〈kakuプレーン〉。その他、落ち着いた色の〈モカ〉、個性的な色あいが人気の〈タンニン〉、高級感溢れる〈ブラック〉などがあります

モナッカの名前の由来は、トレイを張り合わせた形が和菓子の「もなか」に似ているから。シリーズ第一弾となった商品は、〈あぐら用zabuton〉。もなかのように、焼成コルクを杉材で挟み込んで仕上げています。

第二弾は、モナッカの中でも最もスタンダードな〈kaku〉シリーズのビジネスバッグ。B4サイズの書類が入る大きさで、塗装に合わせたナチュラルな色合いの帆布を用いたシンプルなデザインです。

「自然素材ですから、木目は一つひとつちがう模様で"その人だけのかばん"です。使い込むほどに馴染んで風合いが変わっていくのを楽しめるのも魅力。また見た目より軽いのも特徴です」

2005年の春、イタリア・ミラノで開催された国際見本市に出品。ECO製品であることと、日本の美を感じさせるデザイン性が注目されました。アメリカの雑誌に取り上げられたのをきっかけにインターネットで話題になっているほか、ニューヨーク近代美術館(MOMA)のショップでも販売され、人気を呼んでいます。

インターネットを活用した商談に期待

自然素材のため、なかなか生産が安定せず、販売は直販か都内インテリアショップのみでしたが、現在は技術的問題がクリアされたことから商品数を増やして、国内外への販路開拓を本格化させています。女性用も登場し、ビジネスバッグもお客様の声を取り入れてペンホルダーをつけたり、ファスナーが見えない縫製を行うなど進化しています。

 

改良、進化を続けるエコアス馬路村の製品は、売上げの1%が森林環境保全に利用されるよう「千年の森基金」に寄付されています

 

カジュアルにもフォーマルにも使える人気の女性用バッグ〈marutaブラック〉

「都心から離れた山の中でつくっているので、営業面では苦労します。Rin crossingを活用して商談を行い、他企業とのコラボレーションにも積極的に取り組みたいと思っています。また、当社の大きな武器である木材のスライス・加工技術を活かした新たな間伐材の使い道をバイヤーさんたちと一緒に考えていけるといいですね」

株式会社エコアス馬路村
(カブシキガイシャエコアスウマジムラ)

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