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創り手たちのStory

Home  > 伝統から、日本ならではの「洗練」をガラスに |廣田硝子 株式会社(東京)

伝統から、日本ならではの「洗練」をガラスに 廣田硝子 株式会社(東京)

2012/10/10

廣田硝子株式会社 廣田達夫会長

世界に誇る日本の技術と美意識

江戸からの伝統が息づく下町、東京都墨田区。廣田硝子は1899年の創業以来、ガラス一筋に歩んできた老舗です。ランプや駄菓子を入れるガラス製品、食器製造等で信頼を重ね、1985年に墨田の地で古くから培われてきた「江戸切子」が東京都伝統工芸品に認定されたのをきっかけに、切子の器づくりに力を入れ始めました。

「弊社は、高度な職人技を活かしたハンドメイドにこだわっています。チェコやイギリスなどカットガラス工芸がさかんな地域は世界中にありますが、実際に足を運ぶにつれ、日本独特のクオリティの高さや洗練された美意識に価値を見出すことができたからです。海外の展示会でも、日本の伝統工芸に対する評価は非常に高い。美を追求すると日本に戻ってくるのではないでしょうか」と、廣田達夫会長。

「世界中に江戸切子の美しさを伝え、市場を開拓し、育てていきたいと考えています」

コラボレーションで伝統に現代性をプラス

近代美術を扱うニューヨークのミュージアムショップでも販売されているバンブーシリーズ   デザイナーとのコラボレーションで生まれたスタイリッシュな〈蓋ちょこ〉

廣田硝子には、国内のみならず、ヨーロッパのハイブランドからも受注が入ります。バンブーシリーズは、ニューヨークのミュージアムショップでも販売されています。評価を得ている理由は、高い技術に裏づけられた「創造性」です。

「伝統工芸をより良いものに進化させるには、伝統の技術に“なにか”をプラスしていかなければなりません。弊社では、他産地や異種産業、俊英のデザイナーとのコラボレーションを積極的に進め、違うものと組み合わせることで、新たなガラスの美しさや価値を生み出しています」

最近、話題となったのはデザインユニット〈スタイルY2 インターナショナル〉の有井姉妹とのコラボレーションで生まれた〈蓋ちょこ〉。伝統的な切子技術に新たな意匠を加えた斬新かつ現代的なデザインは廣田硝子ならではで、すぐさま外資系ホテルのショップで採用されました。「青山のセレクトショップ〈Rin〉で見かけて気に入ってくださったそうで、これまで取引がなかった業界からのお話だったのでうれしかったですね」

さまざまなニーズに応える幅広い技法

〈すみだ江戸切子館〉のドアには、切子のガラス板でつくった表示板が

新たな発想で、インテリアや建材にも切子を活用しています。両国の銭湯のカウンターに切子のガラス板が採用されたほか、話題のタワー商業施設内の行灯や、日本橋の複合商業ビルの玄関のインテリア、墨田区の公共施設からの発注が相次ぎました。

「浮世絵の意匠を取り入れるなど、つねに新たな技術や表現を模索しているので、一度に多くの発注をお引き受けできないのが悩みです。 しかし、弊社にしかできないカット技法やていねいな仕事には自信を持っています。こうした背景を理解してくれるバイヤーさんと、現代に生きる江戸切子の可能性を追求していきたいですね」

同時に、大正時代に生産されていた「乳白あぶり出し技法」などの高度で伝統的なガラス製法を用いた復刻ガラスにも注力しており、そのレトロなデザインが人気を集めています。こうした表現の幅広さ、メーカーとしての底力が廣田硝子の魅力です。

ガラスの美しさを伝え、市場を育てる

江戸切子の良さを知っていただくために開業した喫茶店〈すみだ珈琲〉   熱いコーヒーも楽しめる厚手の江戸切子のコーヒーカップを開発しました
  まるで風が吹いているようなドレープが美しい店内のランプは、技術を継承する職人さんがいなくなり、いまではもうつくれなくなってしまった貴重なもの

市場の拡大・育成にも意欲的です。墨田区の工房ショップとして認定されている〈すみだ江戸切子館〉では、商品を展示・販売するだけではなく、ガラス器をつくる工程と彫り(切子)を施す技法をパネルや模型等で紹介。職人さんが仕事をする様子を見学したり、切子体験をすることができ、国内外のお客さまに喜ばれています。

また、江戸切子のカップでこだわりの一杯を楽しむことができる喫茶店〈すみだ珈琲〉も営業。地元の方や観光客で賑わっています。

「時代が変わっていくなかで、ガラスの需要も新たに掘り起こしていかなくてはなりません。伝統的な古典柄から斬新なデザインまで、切子文様の美しさを実際に手に取り感じていただくことで市場を広げたいと考えています」

廣田達夫会長は、従来の販路にこだわらず、多様なお客さまに商品を届けたいとも考えています。

「Rin crossing でも、さまざまな分野のバイヤーさんと出会い、アイディアや意見を聞かせてもらえたらと思っています」

東京都伝統工芸品に認定された当時、120名ほどいた江戸切子士は、現在70名ほど。廣田硝子には、なかでもトップクラスの「技」を持つ職人が在籍しています。「比較的シンプルな彫りのグラスでも、1日に制作できるのは6個ほど。それでも世界にふたつと同じものがない希少性や繊細さが手づくりならではの魅力です」と江戸切子士の川井更造さん。

廣田硝子株式会社
(ヒロタガラスカブシキガイシャ)

すみだ江戸切子館

〒130-0012
東京都墨田区太平2-10-9
TEL/FAX:03-3623-4148
http://www.edokiriko.net

すみだ珈琲

〒130-0012
東京都墨田区太平4-7-11
TEL:03-5637-7783

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