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創り手たちのStory

Home > 創り手たちのStory #025 (224 porcelain )

#025 224 porcelain2014/06/02

嬉野「肥前吉田焼」の伝統を活かし、これまでにないものづくりに挑戦する〈磁器〉

有田焼の陰に隠れていた「肥前吉田焼」

組み立てるとちいさな家になる箸置き、海苔の部分にしょうゆを入れるおにぎりの形をした小皿、本棚に並べて使う本の形の一輪挿し——。

自由な発想で見る者を驚かせ、そしてふわりと笑顔にしてしまう作品の数々。いま、さまざまな雑誌やインテリアショップから注目を集める磁器ブランド〈224 porcelain〉は、温泉地として有名な佐賀県嬉野の山あいにある「肥前吉田焼」の窯元、辻与製陶所の与山(よざん)窯から発信されています。

「肥前吉田焼の開窯は今から400年以上も遡り、磁器の産地としてはもっとも古い地域のひとつです。ところが、その歴史のわりに『吉田焼』の名は知られていません。それは、その昔、地元・鍋島藩でつくられた焼き物は総じて『有田焼』と呼ばれ、吉田焼の名が表に出ることが少なかったから。今でも産地問屋を通して出荷すれば、知名度の高い有田焼のシールを貼られてしまうことがほとんどです。この吉田焼をもっと広く知ってもらいたい、アイデンティティを確立したいと思ったのが、〈224 porcelain〉を立ち上げたきっかけでした」と、与山窯7代目候補の辻諭(つじ・さとし)さん。

160年の歴史がある与山窯で、辻さんは幼い頃から陶工の仕事を見たり、粘土で恐竜をつくって遊んだりと焼き物にふれて育ちました。

一流の技術と自由な発想で生み出す新感覚のプロダクト

大阪の大学を卒業後、佐賀県立有田窯業大学校に2年通い、陶工となった辻さん。地元に戻った理由には「嬉野という町が好き」という思いもありました。

「見せ方、出し方を変えて、吉田焼と嬉野の魅力を伝えていきたい。異業種でも同じ思いを持つ人たちと新しいものに挑戦すると、もっと面白いことができるのではないかと思っています」と辻さん

「嬉野には三大美肌の湯と称される温泉や、うれしの茶、豆腐、無農薬米など、いいものがたくさんある。毎日ろくろを回しながら、もっとたくさんの人に嬉野に来てもらいたいし、その人たちに吉田焼も知ってもらい、ファンづくりができたらと思っていました」

では、どのように知ってもらおうか。吉田焼の特徴は何だろうと考えたとき、「知名度がなく、決まった様式もないのは、逆に自由」と閃きました。

「有田焼や九谷焼には伝統的な絵柄や様式があり、それを愛好するファンがいます。有田焼の下請としても器をつくっていた吉田焼は、一流の技術を持ちながら独自の様式に欠けるのが難点でしたが、ネガティブをポジティブにとらえることで、自由にデザインできる新感覚の磁器ブランドという発想が出てきたのです。むしろ『ヘンなものをつくってるとこだよね!』というインパクトで勝負してやろうと考えました」

社内を説得し、〈224 porcelain〉を立ち上げたのは2012年、31歳のとき。世界に通用するブランドを目指して3年計画を綿密に立て、精力的にプロダクト制作、国際見本市インテリアライフスタイルなどの展示会出展を行なっていきました。

「それまでは制作だけが仕事でしたが、〈224 porcelain〉では企画・デザイン・生産・出荷・営業・販売までトータルで行なっています。従来の食器製造と平行してなので、とにかくたいへんで時間が足りませんが、自分がつくりたいものをつくるのはやはり楽しい。お客さんから『いいね』『面白い』など、うれしい反応をもらえた瞬間にすべての苦労が吹っ飛びます」

人の心を豊かにするモノをつくりたい

現在、〈224 porcelain〉は、プロダクトデザイナーの馬渕晃さん、五島史士さんと共同で制作しています。五島さんとの出会いは、新宿OZONEで開催された「伝統的工芸品活用フォーラム事業」の展示会です。

 

紙を使わないセラミックコーヒーフィルター〈Caffe hat〉。遠赤外線効果とミクロの穴が水のカルキ臭や不純物を取り除き、まろやかなコーヒーが楽しめます。浄水器としても使用できます

 

しょうゆを注ぐと、おにぎりの形がうかびあがる小皿〈おにぎり〉。食卓で会話のきっかけになるようなユニークな製品をつくっています

磁器という素材に向き合い、感性の合う3人がそれぞれに「自分が欲しいものをつくる」というスタイルでスタイリッシュな製品を生み出していますが、基本的に廃盤をつくらない方針で、一つひとつのプロダクトにかなり時間をかけて取り組んでいます。

「マスプロダクトではなく、本当に気に入ってくれる人たちに向けて、長く売り続けたい。もともと焼き物は山の土を削り、二酸化炭素をいっぱい出しながら焼いて、環境を破壊しながらつくっているのです。その代償として何をつくるのかと考えると、人の心を豊かにするものでなければならない。その義務があると僕は思います。暮らしの中で役立ててもらうために、買い求めやすい価格も意識しています」

小さなパーツにオリジナルの釉薬を一つひとつ手作業でかけていきます。制作現場は辻与(つじよ)製陶所の工房。ブランド名の「224」は「つ(2)じ(2)よ(4)」をもじったものです

つねに磁器の可能性を追求し、今後は建築素材やアクセサリーにも挑戦したいと考えています。セラミック製品の企業と協力して開発したコーヒードリッパー〈Caffe hat〉など他社とのコラボレーションにも積極的です。

創り手の思いを、お客様に伝えてほしい

「納得のいくモノづくりは時間がかかります」と辻さん。自らろくろを回し、型も制作します

販路は、都心のインテリアショップやミュージアムショップ、地元嬉野で若い世代に人気の旅館が中心。展示会やネットの情報発信で自社ブランドのファンづくりに奔走するかたわら、昨年から嬉野のオリジナルブランドを開発する一般社団法人「うれしいのプロジェクト」の代表も務めるなど、地域全体の活性化を図っています。

「自信をもって良いものはつくれても、それを多くの人に知ってもらうのがむずかしい。Rin crossingには、創り手の思いを理解し、お客様に伝えながら大切に売ってくれるバイヤーさんやショップとの出会いを期待しています」

「国際見本市インテリア ライフスタイル」に出展します

2014年6月4日(水)〜6日(金)、東京ビッグサイトにて開催されるインテリア・デザイン市場のための「国際見本市インテリア ライフスタイル」に、224porcelainほか、Rin crossing参加メーカー計42社が出展します。

実際に商品を手にとってみるチャンスです。ぜひ、お越しください。

詳細はこちらをご覧ください

インテリアライフスタイル公式サイト

224 porcelain
(ニーニーヨンポーセリン)

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