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Home > 「小樽切子」の命、窯の炎を24時間365日絶やさないために|株式会社 深川硝子工芸(北海道)【小樽切子】

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北海道胆振東部地震 特別レポート

「小樽切子」の命、窯の炎を
24時間365日絶やさないために株式会社 深川硝子工芸(北海道)

2018/10/05


震災直後に“自家発電機”を作動
災害への備えで窯の火を守る

「私どものガラス製造業では窯(溶融炉)の火が命です。完全に火が消えてしまうと1週間以上操業できなくなってしまう。24時間365日絶やすことはないんですよ。ですから今回の震災直後の停電でもすぐに自家発電機を作動させました。夜勤スタッフから連絡を受けて我々役員もすぐに会社に集まり、とにかく窯の火を落とさないよう必死で対応しました」。そう震災後の状況を語るのは、同社の営業部長、出口健太さんです。

大雪による停電などこれまでも一時的な停電に見舞われることもあり、自家発電機の備えがあったことによって被害を最小限に止めることができたようです。

同社では10基の窯をローテーションで作動させながら、24時間365日ずっと火を絶やすことなく守り続けている

震度4だった小樽では揺れによる被害はほとんどなかったといいますが、北海道広域でそうだったように停電に悩まされました。同社では震災後の2日間は窯の火を絶やさないよう守り続けながらも営業は停止し、社員とその家族に会社を解放したのだとか。

「自宅の電気がなかなか復旧しない社員も多かったものですから、会社で充電をしたり、自動販売機やシャワーも使ってもらいました。小樽は約2日で電気が点きましたので、ライフラインも会社の営業的にも被害は少なかった方ですね」

震災後の停電時も自家発電によって電力を使うことができた同社社屋では、社員とその家族を受け入れた

製造原料等についても十分なストックがあり、翌週からは営業をスタート。流通網の乱れによってその次の週は生産若干ペースが落ちたものの、3週間経った取材時には通常のペースに戻すことができたと、出口さんは語ってくださいました。


電力の重要性を実感し
災害への備えをさらに強化

震災体験後に改めて対策を講じたことなど、今後の備えについて出口さんに訊ねてみました。

「今回のことで改めて電力の大切を身にしみて感じましたね。ですので自家発電機の燃料を予備を含めて多めに備蓄しました。そしてまさに今、自家発電機のメンテナンス工事も行っているところです。数日間電気が止まっても、窯だけは何としても守らなくてはなりません。そして、原料のストックも増やしました。私どもでは自社製品の原料はもちろん、北海道の個人工房さんへの原料提供もしているんですよ。ですから皆さんの仕事を守るためにも、これまで以上に多めに備蓄しておくことにしました」

2日間、同社の窯の火と社員の生活を守った自家発電機

震災の経験を通してさらなる災害対策に力を注ぐ同社。自然災害がもたらす想定外の被害を最小限に止めるためにも、今一度事業形態に合わせてさまざまな備えを見直すことの重要性を感じさせられました。

最後に同社の今後の展開についてお話しを伺いました。

「私どもはこれまでB to BのOEM製品をつくってきましたが、昨年くらいからオリジナルブランドを立ち上げて“小樽切子”を広めていきたいと考えています。Rin crossingに登録したのは少し前になりますが、まだ自社で展示会に出展したことはないんです。今後はギフトショーなどにも出展して、エンドユーザーをターゲットに小売店に置いてもらえるように販路を拡大していきたいですね」

自社店舗を構える構想もあると未来を語る出口さん。深川硝子工芸の今後の展開にますます期待が高まります。

 

深川硝子工芸が手がける小樽切子のグラス。写真上:色ガラスの上に色ガラスを被せて文様を刻むスタイルで独創的な美しさの小樽切子「オールド 雅」/写真下:独自の製法で美しいクラックを入れたクリスタルガラス「CRACKS」

株式会社 深川硝子工芸
(カブシキガイシャ フカガワガラスコウゲイ)

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